西東京市|投票時に名前を読み上げずに本人確認してもらう方法について


昨年12月25日、西東京市議会議員選挙が執行されました。今回の投票率は38.66%であり、前回につぐ2番目の低さだったとのことです。

私たち団体はこれまでの活動のなかで、協働コミュニティ課との意見交換の際に投票所での本人確認の方法について名前を読み上げない方法での確認方法を意見として伝えてきました。
名前を読み上げない方法での本人確認は、他の自治体では足立区などで採用されています。

西東京市の今回の選挙では、有権者から何の申し出もない場合、本人確認は名前を読み上げる方法が取られていましたが、有権者が名前の読み上げを希望しない場合は、読み上げない方法で本人確認が行われることがわかりました。

このことについては、昨年8月に行われた西東京市議会の第3回定例会一般質問で、田村ひろゆき市議から投票所での本人確認方法についての質問がなされ、選挙管理委員会事務局参与から答弁がありました。(該当の答弁は29分45秒頃あたりからです)
選挙管理委員会事務局参与の答弁では、投票所へ自分の名前を呼ばれたくない方が来た時には免許証等の本人確認書類の提示により、氏名は呼称せず「ご本人様ですか?」と問いかけることにより本人確認しているとのことです。

今回の選挙で実際に当団体のメンバーが投票所で名前を読み上げない方法で本人確認を受け、投票を行いました。ご参考までにどのような方法で対応がなされたかをご報告します。

①メンバーAの場合

期日前投票をしてきました。
受付の係の人に「出来れば、本人確認は名前を呼ばずにしていただきたいのですが」と伝えると、一瞬戸惑った様子でしたが名前は呼ばれませんでした。
ただ、本人確認のために「このお名前で間違いないですか?」などは特に聞かれず、また身分証明書の提示も求められませんでした。

②メンバーBの場合

投票日当日での対応です。
『本人確認の際、名前を口頭で読み上げずに指差しでお願いいたします』と書いたメモ紙を添えて投票券を受付に出したところ、ちょっと驚いた顔はされましたがこくりと頷いてくださり、バーコードを読み取ったあと名前のところを指さしてくれました。指さしに対して会釈で返答しました。

名前を読み上げない方法での本人確認がしてもらえることは、自認する性別らしくない名前を持つトランスジェンダーの方だけでなく、たとえば外国ルーツの名前を持つことを周囲に知られたくない人、またろうや難聴のため口頭でのやりとりに困難がある方にとっても、より広く周知されることが望ましいと思います。
市の選挙管理管理委員会はより積極的にその方法について周知していただきたいです。

また、本人確認のスタンダードが名前を読み上げない方法に変更されれば、有権者が申し出る手間や心理的ハードルが下がり、投票率の向上にもつながると考えます。本人確認の方法自体の見直しも検討されることを願います。

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